2010年2月17日水曜日

インフレ論と利息について

 デフレで景気が厳しくなったので、今度はインフレにしようといった考え方がある。インフレにして、国の借金や企業、個人の借金を軽くする狙いがあるようだ。

 ではどうしたらインフレになるのか。国債をどんどん増発し、遂に発行し過ぎてしまうと、国債の金利も上がり続け、やがて信用が無くなってしまい、暴落の危険性が生じて来る事になる。
 
 あるいは政府債とかを発行して、日銀を通して金利を低くして市場に流しても、結局は国の債権であり、国債とひと括りで見られてしまう。

 ならば国債を発行しないで、ただ単に印刷局で紙幣をどんどん刷って、市場に流せばいいのだろうか。低利で貸すというのではなく、直接に国民や企業に、現金で支給してはどうか。あるいは企業に配って、従業員の給料を上げてもらい、また年金受給者には年金にプラスして支給する。

 そうすればそれは借金ではない。印刷機で刷った紙幣をそのまま市場に流した訳だから。そうなれば、紙幣の価値は下がり、全体の物価が値上がりして、借金は目減りする事になる。借金の方が、物価スライド制ではなかった場合であるが。


 しかし、そんな事になって来ると、企業は儲からなくなって来るし、国民は働く意欲がだんだん失われて来そうだ。そんな事をやるより、ローンの組み換えや利息の見直しでもやってもらった方が手っ取り早いのではないだろうか。


 利息の支払いにしても、昔の高度成長期のインフレの時代の利息をまさか今の時代に適用して支払いがあるのは、やっぱりおかしい気がする。その時代に合った適正な利息というのが存在するはずだから、それに沿った形が生まれて来るのが正当だと思う。