2016年6月13日月曜日

どうなるさいたま市の順天堂大学病院計画

 埼玉県は人口10万人当たりの一般病床数や医師数は全国最低で、特に県北部は「医療過疎地域」と呼ばれて医師不足になっています。

 県は2014年には病院整備計画を公募しました。その条件には、(1)大学附属病院の整備(2)医学系大学院を併設(3)県内の医師確保困難地域への医師派遣に積極的に協力(4)2018年3月までに着工の4点を挙げました。
 これに順天堂大学附属病院が応募して決まりました。

 建設場所は当初は県有地で候補を検討しましたが、大学側の希望で浦和美園駅(埼玉高速鉄道)から北方へ約1キロメートルで、UR都市機構が実施中の土地区画整理事業地内になりました。

 新病院の予定地は敷地が約7.3ヘクタール。 県は今年度の当初予算で63億円(約3ヘクタール)の土地購入費等を計上しました。残りの土地はさいたま市が賃貸契約を結んで提供するようです。
 現段階ではURや他の地権者との用地交渉と平行して、基本計画が策定中です。

 この病院の建設に関しては大学病院側の費用の持ち出しが低く、多くの負担が県や市に掛かって来るようなので、普通は住民との合意形成が必要になって来ると思われます。一部の報道では県が200億円を支出するとありましたが、まだ交渉には入ってないようです。大学病院・埼玉県・さいたま市のそれぞれの負担割合がどの位になるのかはこれから詰めて行くのでしょう。 

 ちなみに病院建設費は「1床当たり5000万円」とか言われ、 800床の同病院では概算で400億円になります。大学院医学研究科を設置すれば、さらに建設費が膨らむとが予想されます。
 他県の病院整備では建設費用の半分程度を行政が負担した事例があるようです。スケジュールは2018年3月までに着工し、2020年度の開院を目指します。 

 病院には大学院も併設し、そこで育った医師を北部の病院に派遣して地域医療に貢献してもらう条件も入っているそうです。