2013年9月19日木曜日

市川の東京外環工事で貝塚や人骨が見つかった


※画面の左と右の点線区間がまだ出来ていない。市川市の発掘現場は右の方にある。


 東京都心を中心に円を描くように東京外郭環状道路が建設されている千葉県市川市で、縄文時代の貝を中心にした発掘が行われている現地での見学会があったので出かけた。
 台地と台地に挟まれた低地部分で、東京湾から内陸に海が入り込んでいた。地球は過去に置いて氷河期になって海が凍ったり、温暖化して低地が海になったりして来た。

 その原因は太陽を回る軌道が遠くなったり近くなったりしたのだろうか、あるいは太陽が高温になったり下がったりしたのであろうか。私には原因は分からないが、数千年前の縄文時代には海が内陸深くまで入り込んでいた。

 今の温暖化は、人間が排出した二酸化炭素のバリアーが原因で地球の気温が上がって来ていると言われている。

 それがなければ暑かった縄文時代から徐々に気温は低くなって来ているのだから、氷河期の方に近付いているのかも知れない。

 しかしそれよりも人間の営みが生み出す温暖化物質の方が速いスピードなので、気温上昇が観測され、グリーンランドや南極の氷が解ける事によって海面の上昇スピードが速まる可能性がある。

 ヨーロッパなどと違って日本の土は酸性だから、骨が残らないと言われている。しかし貝塚や火山灰で埋まった場所などはアルカリ成分の所があるために、場所によって骨が残ったりする。

雷下遺跡の案内板 


 写真左の川は江戸川


 台地の上から低地にある外環道の工事現場を写した。発掘現場はここから15分くらい先の低地にある。

下に降りるとこんな感じ



 展示写真を写した。かなり厚い「貝層1~2」は残っていなかった。
  


実際に見る事ができたのは4層から8層のこれだ。
貝の層は泥でサンドイッチのようにパックされている。ここの貝は縄文人が食べて捨てた貝ではなく、流れ込んだ泥水で死滅した貝だろう。しかし「貝層1~2」はちょっと分からない。
  
柱で上の横に渡した鉄骨を支えている。かなり大掛かりな発掘現場だ。
  
  
泥にパックされた貝
  

  

 人骨の一部
  

 低地の地盤の緩い場所では、掘った周囲から崩れる可能性が大きいから、壁や支柱を頑丈にして発掘現場での安全性を保つ必要がある。 
  

  

暑い日だったので、熱中症で倒れた人も出た。






熊谷市の竜巻発生は2か所




 京都などで洪水被害を出した台風18号は、関東地方の埼玉県では竜巻被害をもたらした。その竜巻被害が大きかったのは県北の熊谷市内で、旧江南町野原地区や旧妻沼町に集中しているというので、調査に行った。

 最初は被害の目立ったこの2地区を結ぶようにして竜巻が通り抜けたのかと思ったが、どうやら別々に2か所で発生したらしい。

 一つは市南部の野原(旧江南町)地区辺りから御正新田(旧江南町)ー樋春(旧江南町)ー広瀬(旧熊谷市)ー小島(旧熊谷市)ー久保島(旧熊谷市)ー玉井(旧熊谷市)といった地区を通過する形で、南からやや西に傾きながら北へと直線状に被害をもたらしたようだ。

 もう一つの方は市内北部の旧妻沼町地域で、その被害は南から西城ー江波ー妻沼東へと南北に走り抜けて爪痕を残している。

 これらの竜巻のうち、

 ① 野原地区の滑川町と接する付近から北上した方の時刻は、16日午前1時から2時と言われ、

 ② 旧妻沼町地域を南から北へと被害をもたらした方は、約30分遅れるという。しかしそれらが東西に4キロメートルくらい離れているので、別の竜巻と考えられている。




【野原地区】



















 







一階部分の屋根はなくなっている。



大学構内の建物で屋根の一部が損壊している。











大きな木が根こそぎ倒れたり、フェンスも倒れている。



こちらは根元付近からバキッと折れてしまった。







木々をなぎ倒した竜巻は畑やさら地を通り過ぎ、次の集落に襲いかかった。写真の畑の境に張られているオレンジ色のメッシュシートの真ん中が弛んで倒れ掛かっている部分があるが、そこを竜巻が通った。



畑のすぐ北にある住宅地




住宅の前の道路に沿うように被害が繋がっている



竜巻が畑から住宅地に入ると瓦や色んな物を巻き上げて、さらにその奥の住宅にあたるから、窓ガラスが壊されて部屋の中がやられてしまう。



元の形がどうであったか分からない。



竜巻の進行方向の正面ばかりではなく、裏の方の被害も大きい。





住宅地を過ぎると田園地帯が広がる。稲は竜巻が通った跡が繋がってなぎ倒されている訳ではなく、ストーンサークルのように部分的に押し潰された形になっている。







真上からドンと強い圧力で押し潰されたようになっている。



この水田では広い範囲で一区画全部の稲が押し潰されている。



不思議な事に隣の水田では稲が倒されていない。たぶん品種や収穫時期の違いかで、倒れ難い状態にあるのだと推測できる。 



【妻沼地区】



妻沼地域の建物被害はこの辺りから起きている。









工場の門が引きちぎられて倒れている。


大きな扉だろうか、へし曲げられている。



この辺りから竜巻が発生したか大きくなったかで、稲が進行方向になぎ倒されている。


隣の稲は影響がない。


西城地区は大きな被害が出た。



この辺の稲はぺしゃんこになっている。





















【これまでの竜巻の傾向 】 

① 市街地は避けているように感じられる。

② 住宅と水田地帯が混在しているような場所で大きな被害を出している。

③ 竜巻の進行方向は西から東、南西から北東、南から北へと行く傾向がありそうだ。北から南や東から西へ進む場合はなさそう。