2016年9月24日土曜日

奥の細道で松尾芭蕉が歩いた道の石に長い歴史の重み(東北番外編)

 日本海沿岸を秋田方面へ北上しました。

 日本海です。




 山が海の傍まで張り出してきています。




 そうした地形から昔は陸上交通は難所が多かったようです。山形県と秋田県の県境辺りに公園があって、奥の細道で松尾芭蕉が通った昔の道が残っていました。








 近代になってトンネルや鉄道が通るまでは、岩や石の多い山道を主要道路としてたくさんの人が行き来していたのでしょう。





 



 こういう擦り減った石は堪りませんね。当時ですから草鞋(わらじ)です。どれだけの草鞋で踏まれるとこう擦り減って来るのか分かりませんが、数百年踏まれ続けてこうなったのでしょう。







 石を良く見ると文字が掘られていました。「足」のようです。


 これは人偏の右側の部分がちょっと分かりません。


2016年7月17日日曜日

番外編・東日本大震災の被災地へ(石巻市)

【日和山幼稚園の悲劇】
 石巻市に出かけました。日和山の幼稚園はすぐに見つかりました。あの日から閉まったままだそうです。大地震の後、園児を送迎バスに乗せて海岸沿いの低地にある親元へと帰している途中で津波に呑まれ、園児5人と職員1人が犠牲になってしまいました。津波がひいた後、バスは瓦礫の中に埋もれ、「助けて」と叫ぶ子供の声を聞く人もいたのですが、その後の周囲の火災に巻き込まれて亡くなったと言います。

 幼稚園は高台にあり、園児の家の多くは海岸に近い低地にありました。この地域では高齢者は高台に住み、若い世帯は低地に多かったようです。チリ津波以降、高台に移った人が多かったのでしょうか。そしてその怖さを余り知らない若い人は低地に住んだのでしょうか。
 園児を乗せたバスは津波に襲われる低地へと向かってしまいました。若い先生たちは津波の事は良く知らなかったのでしょう。他所から来た人も知らなかったのでしょう。チリ津波を知っていた高齢者は津波の事は知っていました。

 そこには災害の伝承が断絶された現実がありました。余り恐怖を煽ると、低地には誰も住まなくなってしまいます。そうすると地域は高台の高齢者ばかりになってしまいますし、若い人がいなくなってしまいます。やむなく、次第に低地の危険は誰の口にも上らなくなり、忘れられて行きます。そのうちに低地に人が住み着くようになります。

 パルプ工場の従業員も増え、産業も栄えて来ます。こうしてチリ津波は忘れられて行ったのかもしれません。
 所が3.11の東日本大震災に見舞われ、低地にあった千数百世帯近くの住居はほとんど失われました。
 日和山から復興事業が進む低地を眺めながら、そんな想像を思い巡らしていました。あくまでも単なる想像でした。



 日和山にはチリ地震の津波碑がありました


 奥の細道で松尾芭蕉もここを訪れました



 日和山に近い平地には集合住宅が建設中でした。この位の高さがあれば、津波が来ても上に逃げれば助かります。



 工場らしき建物は見えますが、ここからは建設中の集合住宅以外は1件も見えませんでした。


 こちらは旧北上川の上流方向を眺めた写真で、中州が見えています。


 低地部は家が流されてしまって、そのままになっている場所が多いです。



【大川小学校の悲劇】
 なぜ地震から津波まで50分近くもあったのに生徒や教師は逃げようとしなかったのか。その謎に迫るために現地に赴きました。
 裏山には倒木や土砂崩れの危険性があったといいますが、本当だったのでしょうか。検証してみようと思いました。
 大川小学校では生徒74人、教師10人、スクールバス運転手1人が亡くなったり行方不明になりました。


 二階の天井近くまで壊れているので、そこまで津波がやって来たことが分かりました。この校舎には屋上がないので、屋上に逃げることは出来ません。




  写真の向こうが北上川の下流で海の方向ですが、川を遡って来た津波は学校より上流部で堤防を決壊させ、そこから大量の水が流れ込んで来たために、柱が海とは逆の方向へ倒れてしまっています。
















  被災以前には学校の周囲に集落が広がっていました。



  裏山に逃げられなかったのだろうかと、山裾の道を歩いて見ました。



  山へ登る小道がありましたが、立ち入り禁止の看板がありました。何人もの人がここを登ったのでこんな看板が立てられたのでしょう。
 サクラを植えていた人に聞いたら、他にも楽に登れる道があると言うので行ってみると、10分強でため池までやって来ました。




  ため池から見たところで、左の方に小さく見えるのが大川小学校です



 津波はこのため池を越えて来たといいます。この地区では400人位の人が亡くなっていますが、助かった人は津波を見てから逃げたと話していました。ほとんどの人が津波が来るとは思っていなかったようです。

 消防は津波が来るから海岸の方へ行く車などに注意を呼び掛けていたようでした。みんな津波が来るとは思っていたようですが、この地区は海岸から離れていて、まさか北上川を遡って大津波がやって来るとは想像していなかったと思われます。

 学校では山に逃げようという意見も出たようですが、山崩れや木が倒れる危険があるとの意見も出て、それが取り入れられる事はありませんでした。
 つまり、津波の危険とそれらの危険を天秤にかけたが、留まる方が安全と判断してしまったのでしょう。

ため池です

ため池の先はこんな風にな道になっています



 ため池から数分歩くと上りの道になって、津波からは逃れられます。小学校からこの辺りまで15~20分あれば来られます。津波を見てからこの辺に逃げて助かった人もいるのだから、その前に逃げていたら小学校低学年の子供でも十分に助かったに違いありません。

2016年6月28日火曜日

郵貯銀行の株主総会に行って来た

 さいたまスパーアリーナでゆうちょ銀行の株主総会があったので、どんなもんかと出かけて来ました。
 若い社員のような人があちこちに配置されていて、大勢で出迎える態勢でした。メインアリーナは初めて入りましたが、可動式の座席で区切られたせいもあって観客席はそれほど広くない感じがしました。

 最初に事業報告が読み上げられて、「外国資本への投資を増加させて行く」と説明があったので、その内容をもう少し詳しく教えてほしいと手を上げて質問しました。

 マイナス金利政策で、国債運用が基本だった郵貯の資金もリスク投資に向かい始めるらしいのです。 
 担当の副社長は「約46兆円を外国証券、他に国内外の不動産に投資して行く」と答えました。また「外国資本の多くは社債で45.3兆円の保存残高があるが、100%の為替ヘッジをしている」と言ってました。「国債は米国・独・仏・伊を持っているが、全額為替ヘッジをしている。円高で評価損はあり、リスクは抱えている」とも言ってました。

 不動産投資は外部からプロの人材を登用したり、アセットマネジメント部門を通じて外部へ委託もするようです。という事は、新興国への不動産投資は外部に丸投げかも知れません。

 副社長は、「株・債券・為替・クレジット・コモディティーなどを20数年関わって来て、どこにどういう人材がいるか知っている。リスク管理部門も作った」と言ってました。

2016年6月17日金曜日

JR大宮工場の「鉄道ふれあいフェア」にブラリ

 最低入札価格が20万円ですから、人気があるんですね。


台車をクレーンで運んで来て

 車輪のある場所に降ろして、

 車輪と接続します。




これは車輪を削っている所です。

2016年6月14日火曜日

2018年までに着工する病院(埼玉県)一覧

 埼玉県は病院等整備計画を受け付けた所、49病院から2,736床の申し出がありました。その中から医療審議会の意見を聴いて27病院612床の計画を採用しました。着工は2018年までです。


採用した病院計画は次の通りです。
【南部】
済生会川口総合病院(20床)・・・第二次救急、がんの高度専門医療
斎藤記念病院(20床)・・・精神疾患を有する身体合併症患者に対応する救急
戸田中央リハビリテーション病院(71床)・・・回復期リハビリテーション
かわぐち心臓呼吸器病院(20床)・・・急性心筋梗塞の高度専門医療
川口さくら病院(50床)・・・在宅医療(地域包括ケア含む)、回復期リハビリテーション
5病院(181床)

【南西部】
みずほ台病院(17床)・・・在宅医療(地域包括ケア含む)
堀ノ内病院(19床)・・・第二次救急、在宅医療(地域包括ケア含む)
富家病院(59床)・・・在宅医療(地域包括ケア含む)、回復期リハビリテーション
塩味病院(17床)・・・在宅医療(地域包括ケア含む)、回復期リハビリテーション
さくら記念病院(13床)・・・在宅医療(地域包括ケア含む)
5病院(125床)

【東部】
鳳永病院(5床)・・・在宅医療(地域包括ケア含む)
越谷ハートフルクリニック(2床)・・・在宅医療(地域包括ケア含む)
南部厚生病院(30床)…緩和ケア
リハビリテーション天草病院(17床)・・・回復期リハビリテーション
4病院(54床)

【さいたま】
さいたま市立病院(40床)・・・救命救急センター、緩和ケア
自治医科大学付属さいたま医療センター(23床)・・・救命救急センター、NICU
岩槻南病院(6床)・・・急性心筋梗塞の高度専門医療
西部総合病院(8床)・・・在宅医療(地域包括ケア含む)
4病院(77床)

【県央】
埼玉脳神経外科病院(12床)・・・回復期リハビリテーション、脳卒中の高度専門医療
1病院(12床)

【西部】
圏央所沢病院(18床)・・・脳卒中の高度専門医療
飯能整形外科病院(22床)・・・第二次救急
狭山中央病院(28床)・・・第二次救急
武蔵大病院(8床)・・・回復期リハビリテーション
並木病院(2床)・・・在宅医療(地域包括ケア含む)
埼玉西協同病院(49床)・・・在宅医療(地域包括ケア含む)
6病院(127床)

【北部】
岡病院(24床)・・・在宅医療(地域包括ケア含む)
籠原病院(12床)・・・在宅医療(地域包括ケア含む)
2病院(36床)

2016年6月13日月曜日

どうなるさいたま市の順天堂大学病院計画

 埼玉県は人口10万人当たりの一般病床数や医師数は全国最低で、特に県北部は「医療過疎地域」と呼ばれて医師不足になっています。

 県は2014年には病院整備計画を公募しました。その条件には、(1)大学附属病院の整備(2)医学系大学院を併設(3)県内の医師確保困難地域への医師派遣に積極的に協力(4)2018年3月までに着工の4点を挙げました。
 これに順天堂大学附属病院が応募して決まりました。

 建設場所は当初は県有地で候補を検討しましたが、大学側の希望で浦和美園駅(埼玉高速鉄道)から北方へ約1キロメートルで、UR都市機構が実施中の土地区画整理事業地内になりました。

 新病院の予定地は敷地が約7.3ヘクタール。 県は今年度の当初予算で63億円(約3ヘクタール)の土地購入費等を計上しました。残りの土地はさいたま市が賃貸契約を結んで提供するようです。
 現段階ではURや他の地権者との用地交渉と平行して、基本計画が策定中です。

 この病院の建設に関しては大学病院側の費用の持ち出しが低く、多くの負担が県や市に掛かって来るようなので、普通は住民との合意形成が必要になって来ると思われます。一部の報道では県が200億円を支出するとありましたが、まだ交渉には入ってないようです。大学病院・埼玉県・さいたま市のそれぞれの負担割合がどの位になるのかはこれから詰めて行くのでしょう。 

 ちなみに病院建設費は「1床当たり5000万円」とか言われ、 800床の同病院では概算で400億円になります。大学院医学研究科を設置すれば、さらに建設費が膨らむとが予想されます。
 他県の病院整備では建設費用の半分程度を行政が負担した事例があるようです。スケジュールは2018年3月までに着工し、2020年度の開院を目指します。 

 病院には大学院も併設し、そこで育った医師を北部の病院に派遣して地域医療に貢献してもらう条件も入っているそうです。 

2016年5月21日土曜日

大宮西部地区(さいたま市)では区画整理が進行中



図を説明しますと、区域の一番下部分の直線ラインがJR埼京線と接しています。青い線の長方形の場所がJR埼京線の西大宮駅です。区画整理はそこから北方向となります。図の下の方の部分で横つまり東西に青色の直線が描かれていますが、以前からある西大宮バイパスです。

この全体の地区では荒川に注ぐ滝沼川が北東から南西方向に流れていて、以前は湿地帯が広がる自然豊かな風情を残す所でした。
地区の真ん中辺りに埼玉栄高校や指扇中学があり、その周辺に住宅などの開発が今後進められることになります。


UR_west_omiya-01



土地利用の方針は次の通り。
①駅前地区(A地区)・・・JR西大宮駅前のとして商業・業務地の形成を図ります。

②生活拠点地区(B地区)・・・B-1地区は生活便利施設等の立地を図る。B-2地区は滝沼川などの自然環境を生かし、近隣公園などを予定します。

③沿道地区(C地区)・・・C-1地区は西大宮バイパスの沿道という立地を活かした施設の誘導を図ります。C-2地区は幹線道路沿いの立地を活かした生活便利施設や住宅を形成します。

④中低層住宅地区(D地区)・・・D-1地区は生活関連施設と住宅の複合施設である中層集合住宅の立地を図ります。D-2地区は既存の教育施設と調和した店舗や業務系施設と、住宅が複合した中層集合住宅の立地を図ります。また滝沼川沿いは緑化を図って憩いの空間を形成する。D-3地区は中低層の住宅の立地を図ります。

⑤低層住宅地区(E地区)・・・既存樹林を保全し、住環境の形成を図る。滝沼川沿いは緑化します。

⑥工業地区(F地区)・・・県道沿いの立地を活かし、工業や事務所系の誘導を図る。また住居系用途地域と隣接する道路境界線側の敷地は緑化します。



埼玉県看護協会新研修センターの新築工事が間もなく始まります。場所はJR西大宮駅から北へ向かうと西大宮バイパス交差します。そこの角です。


概要は次の通り。
【埼玉県看護協会新研修センター新築工事】
地番:さいたま市都市計画事業大宮西部特定土地区画整理事業地内123街区①
用途:事務所
規模:KIP-RC造2階建て、延べ面積は約3,522㎡。
事業者:埼玉県看護協会
設計者:鹿島建設
施工者:同上
工期:2016年6月~2017年4月


2016年5月2日月曜日

三菱マテリアル跡地計画(さいたま新都心)の進捗状況

 さいたま新都心(埼玉県)の三菱マテリアル研究所跡地の開発計画では、造幣局と大宮警察署の工事が進められています。他に防災公園や衣料品のしまむら本社移転や複合施設の計画があります。場所はJR埼京線のさいたま新都心駅東側からすぐの場所です。




区域内の区画された部分の左上の方がしまむら、その右が交通広場等、その隣が防災公園、その隣が造幣局(工事中)、そしてその下が大宮警察(工事中)


【北袋1丁目地区土地区画整理事業認可】
期間: 2015年8月~2018年3月まで
地域: さいたま市大宮区北袋1丁目及び吉敷町4丁目の各一部
面積: 約117,161㎡
許可を受けた者: 三菱マテリアル・都市再生機構・しまむら
施工者: 大林組・ピーエス三菱・銭高組共同企業体
設計者: 三菱マテリアル 


【基盤整備工事】
旧中山道電線共同溝等整備工事


道幅は真ん中を縦に通る区画道路1号が18m、他は6号が12.5m、5号が9.5mなど。


旧中山道の歩道下はインフラ埋設工事(共同溝工事)を行います。



調整池工事の構築工は底板鉄筋組立工で、4月11日から7月30日までの予定です。


地下調整池の工事




【高沼導水路の一部改修工事】
地区の北部分に高沼導水路の暗渠があり、車の通行で重さが加わるために改修工事を行います。


【工程表】
基礎整備工事:2015年9月~2017年6月
道路関連:道路(新設・拡幅・整備)2015年10月~2017年6月、インフラ整備(水道・下水道・共同溝)2015年10月~2017年3月、高沼用水路改修2015年11月~2016年7月
公園整備:2015年10月~2017年6月
地下調整池築造:2015年10月~2016年9月