2010年2月11日木曜日

岩淵の渡しから志茂銀座通りの古道を歩く

 東京都北区のJR赤羽駅からそう遠くない所に、岩淵町という場所がある。江戸時代には荒川の渡しがあって、もっと古くは中世にまで遡って道と渡しの記録が残っている所である。

 西の方からは、富士街道が来ていて、南からは岩槻街道(日光御成道)が、そして東の方からは荒川の自然堤防上に沿うように通っている古い道が岩淵の渡しに集まって来ている。

 赤羽駅のすぐ西側を南北に通っている岩槻街道(日光御成道)は、中世の鎌倉街道中ツ道とどの辺りまで重なるのかどうかはっきりとはしないが、この岩槻街道は南に行くと、JR上中里駅の側の豊島郡家(郡衙)に行き着く旧荒川の崖線の道で、古代からあった道の可能性は十分にある。

 また岩淵の渡しを過ぎて北へと延びる鳩ケ谷から岩槻へと向かう道は、ほぼ鎌倉街道の中ツ道に近いルートと言えるだろう。


 今回歩いたのは、この内の岩淵から旧荒川に沿って自然堤防上を通っている旧道で、そこには神社や寺や商店街があった。
 
 宝憧寺の前にある江戸時代の道標で、「南 江戸道」「東 川口善光寺道 日光岩付道」「西 西国富士道 板橋道」とある。
 南へは線路に沿って、赤羽から上野を経由して東京へと向かう道をいう。東は、荒川を渡ってから北へと向かう日光御成道(岩槻街道)を指す。西はおそらく富士街道を行って、甲州街道と繋がるルートではないかと思われる。 


 国道122号線の新荒川大橋は補修工事中だった。


 岩淵の渡しに近い八雲神社


 延命地蔵尊


 道沿いの旧家のような民家



 庚申塔



 酒店と向こうの方にある煙突



 熊野神社(昔からの白酒祭りがある)



 地蔵・庚申塔
 

 落ち着いた雰囲気の志茂銀座の通り


 高くそびえる清掃工場の煙突