2013年5月3日金曜日

ソフトバンクが携帯中継基地を建設(さいたま新都心)














 大手携帯電話会社のソフトバンクモバイルが、さいたま新都心に8階建ての通信インフラ施設「大宮ネットワークセンター」(仮称)の建設を計画している。

 場所はさいたま市大宮区のカタクラ住宅展示場南側部分。地上8階、塔屋1階建てで高さ48メートル(電波塔頂部まで90メートル)。延べ床面積は約2万9千平方メートル。既に工事には入っていて、2014年6月下旬の完成を目指している。


【概要】
場所 : ソフトバンクモバイル大宮ネットワークセンター(仮称)(大宮区吉敷町4丁目264-8)
区域面積 : 7791㎡
内容 : 事務所(ネットワークセンター)地上8階地下0階
建築面積 : 4395㎡
延べ面積 : 29215㎡
高さ : 48m
期間 : 平成25.1.25~平成26.6.30
事業主体 : ソフトバンクモバイル(株)



 この施設は、携帯電話の画像、音声データなどを伝送する北関東エリアの広域中継拠点となる。また、ネット上でデータやソフトウエアを保管、活用できる「クラウドサービス」を提供するデータセンターとしての役割も担う。
 
 セキュリティー上、サーバー設置数などは公開していない。従業員数は未定だが、技術者ら数百人が業務に従事する見通し。

 新都心周辺エリアは、首都圏の広域防災拠点で地盤が強く、津波リスクも低いことなどを背景に、近年、通信インフラ拠点やデータセンターの進出が相次いでいる。



■ 全体計画
 ソフトバンクは2011年度と2012年度に5000億円程度ずつ設備投資をする計画で、同社にとって過去最大の額となる。
孫社長は東日本大震災で「通信やインターネットが人々のライフラインになっていることを痛感し、ネットワークが不十分だったとし、今年と来年は設備投資をして基礎を固める」と語った。

 これはソフトバンクモバイル(携帯電話事業会社)が割り当てを希望している700M/900MHz帯の周波数帯での事業免許の取得を前提。1兆円のうち700M/900MHz帯への設備投資額は明らかではない、もし取れなければ1兆円よりも減る見通し。

 ソフトバンクモバイルのネットワークを統括している宮川潤一取締役専務執行役員CTOは、「今回の大震災で基地局の冗長化を必要とし、震災に強いネットワークを作ろうとプランを立てた」と言う。
既存の2GHz帯と重なるように、700M/900MHz帯の周波数帯を使って広いエリアをカバーするようだ。
 また「これまでのソフトバンクモバイルの基地局の鉄塔は小さいものが多かった。震災時に通信を確実に確保できるようにバッテリーが48時間程度持つような40~50メートル級の鉄塔を新たに作り、トラフィックを運ぶ小さな局と組み合わせていきたい。これは現在持っている周波数帯の資産では難しい」(宮川CTO)とも語った。

 宮川CTOは「今年に入って自分たちなりのコストや工法で40~50メートル級の鉄塔がいくらで造れるのか、実験局をいくつか建てて実験してみた。今回それが見えてきたので予算化した」と語る。
 700M/900MHz帯を取得できたら、1~2年で1万局以上の大規模基地局を建設する計画。「日本全体の建設能力として40~50メートル級の鉄塔は年間で1万局と言われている。今回工法も工夫しており、それを遙かに凌駕するような速度で建設していきたい」(宮川CTO)。

 なお、2010年度にソフトバンクモバイルは「基地局倍増計画」を進め、2011年3月末までに12万2000局の基地局数に達したと発表している。「こちらは人が住んでいる場所の電波環境を改善しようというプロジェクトだった。40~50メートル級の基地局を建てるプロジェクトは田舎など、電波が届かなかったエリアを改善する計画にもなる」(宮川CTO)。
                             (日本経済新聞・さいたま新聞を要約)



 データセンター

北九州データセンター

東京第五データセンター

基地局開設ラッシュ

ネットワークセンターから重油が流出



 一方、周辺住民は住宅地のすぐそばに巨大な電波塔が建つことで不安を持つ人もいる。
 一つにはたくさんのサーバーを設置するのでたくさんの電力を使用する。その電気が停電した場合に備えて、非常用発電機に使う燃料が相当の量になるようだ。例えばガソリンスタンド10店分くらいとか。