2010年6月6日日曜日

フーテンの寅さんが悪い

 寅さんはずーっと結婚しない。マドンナと良い所まで行くんだけど、自分から身を引いてしまう。

 つまりいつも財布の中は空っけつで、妹に払ってもらったりしている様な自分と結婚しても食わせて行けない。だからいつも そこが壁になる。

 根が良い人だから、ほらでも言って誤魔化して結婚して、女房に働かせるなんて事も出来ない。このパターンが映画のシリーズ化と人気のためもあってか、国内で一般化してしまった感がある。

 今、働く男はこの格差社会で、正社員と臨時社員との賃金の差が、大きく開いてしまったままである。

 小泉内閣で、経済と金融の大臣だった竹中平蔵氏は「この賃金格差を埋めようと試みたが、組合と経営者側が一緒になって反対した」とテレビ番組で言っていた。

 低賃金の非正社員が増えても、女性がおカネは結婚に関係ないと思ってくれれば、結婚は出来るし、子育ても出来るであろう。

 しかしいま、収入の少ない男と結婚しても良いと思う女性がいるのか。広告宣伝で買い物癖を仕込まれて、親には小使いをタンマリ貰う事に慣れ、どうして節約生活や貧乏生活でも愛があればという気になれるのか。

 企業は、多くの消費者が低所得者に近づくと、売れなくなる物が出てくるから困る事もあるのだろう。だったら、格差社会をある程度認めて、余裕のない生活をしてでも、結婚をするべきだと教育する事だと思う。

 そうでなければ、カネのある人に複数の相手を囲う事を許可し、子供を持たせるようにするか、どちらか進めて行くしか道はないでしょ。

 子供手当とか保育園、保育所だけでは問題は解決しない。

 少子化対策が国の重要施策という割には、子供手当と保育所対策しか出て来ない。そこから話が広がって行かない。

 昔は「貧乏人の子だくさん」というのがあったが、世界が抱える人口爆発の難題は一人当たりの所得の低い国での問題なのである。

 今では、この国で子供を大学まで行かせるには大変なカネが掛かるので、教育の事を考えると子供をたくさん産めないのは当前の帰結だろう。
 最初の子供を大学に入れたら、二人目三人目は高卒で良いという訳には行かなくなって来るだろう。

 子供手当や保育所だけで、少子化対策にならないって事は言えるのではないだろうか。