2015年8月22日土曜日

渋谷区の開発ラッシュその1



【NHK放送センター建て替え計画】
NHKの概要
 NHKは東京都渋谷区神南にある放送センターの建て替えを計画していましたが、事業費の3,400億円を一時的な想定として根拠の薄い数字であると発表しました。
 これは新国立競技場の建設費が当初1,300億円だったのが3,000億円近くにまで膨らんで、それへの国民的な反発が広がったために白紙撤回された件に影響を受けたと思われます。

 2014年の予算策定時に想定された建築規模は延べ面積が約26万平方メートルで、現在より約3万平方メートルも大きくなっています。
 また3,400億円のうち1,500億円は機械設備という事です。

 今後のスケジュールは2020年の東京オリンピック終了後に着工し、2025年にニュースセンターとラジオセンターそれに情報系スタジオが入る施設の運用を開始し、その後はドラマスタジオや事務室を順次建て替えて行く予定です。
 

【渋谷区役所・渋谷公会堂の建て替え計画】
 渋谷区では区庁舎と渋谷公会堂の建て替えを計画しています。それによると区の敷地の一部(4,565㎡)を民間業者に211億円(70年間の期限付き)で貸して、その資金で区役所と渋谷公会堂を建設します。そして民間業者は借りた土地に分譲マンションを建設し、それらを販売することによって資金を捻出します。

建築工事の概要は次の通り。
名称: (仮称)渋谷区役所建替プロジェクト新庁舎棟(庁舎・公会堂)
地番: 東京都渋谷区宇田川町28-20他
用途: 区役所・公会堂
規模: 庁舎が鉄骨造・鉄筋コンクリート造・鉄骨鉄筋コンクリート造15階地下2階建て、延べ面積は約31,400㎡。公会堂は鉄骨鉄筋コンクリート造(一部鉄骨造・鉄筋コンクリート造)6階地下2階建て、延べ面積は約9,570㎡。
建築主: 三井不動産レジデンシャル
設計者: 日本設計
施工者: 未定
工期: 2016年6月~2019年1月





【渋谷パルコ建て替え計画】
名称: 宇田川町15地区開発計画
所在: 東京都渋谷区宇田川町14他
用途: 店舗・事務所・育成施設・事業化支援施設・文化発信施設(劇場等)・駐車場など
規模: 地上20階地下3階建て、延べ面積は約65,000㎡。
事業主体: (株)パルコ
工期: 2017年3月から2019年9月までの予定。解体工事は2016年に予定。
計画地



【渋谷駅周辺の再開発計画】

② 渋谷駅地区駅街区開発計画Ⅰ期東棟
事業主: 東京急行電鉄、東日本旅客鉄道、東京地下鉄
所在地: 東京都渋谷区渋谷2-23他
用途: 事務所・店舗・展望施設・駐車場等
規模: (東棟)47階地下7階、延べ床面積181,000㎡。{(中央棟)10階地下2階と(西棟)13階地下5階を含めた全体の延べ床面積は約276,000㎡
設計者: 日建設計 ・東急設計コンサルタント ・ジェイアール東日本建築設計事務所 ・メトロ開発 デザインアーキテクト ・日建設計 ・隈研吾建築都市設計事務所 ・SANAA事務所
施工者: 東急建設 ・大成建設
工期: 2014年度~2019年度
開業: 東棟:2019年度、中央・西棟:2027年

➃ 渋谷駅南街区プロジェクト
: (仮称)渋谷駅南街区プロジェクトB-1棟
所在: 東京都渋谷区渋谷3-49-1他
用途: 事務所・店舗・ホテル・駐車場等
敷地面積: 約4,775㎡
規模: 鉄骨造(一部鉄骨鉄筋コンクリート造、一部鉄筋コンクリート造)36階地下4階建て、延床面積は約108,779㎡
建築主: 東京急行電鉄
設計者: 東急設計コンサルタント
施工者: 渋谷駅南街区プロジェクト新築工事共同企業体
工期: 2015年度~2018年度

名称: 仮称)渋谷駅南街区プロジェクトA棟
地番: 東京都渋谷区渋谷3-19-1他
用途: 集会所・店舗等
規模: 鉄骨造(一部鉄骨鉄筋コンクリート造)8階地下4階建て、延べ面積は約7,475㎡
建築主: 東京急行電鉄
設計者: 東急設計コンサルタント
施工者: 渋谷駅南街区プロジェクト新築工事共同企業体
工期: 2015年5月~2018年7月

③ 渋谷駅地区道玄坂街区開発計画
名称: 道玄坂一丁目駅前地区第一種市街地再開発事業
所在: 東京都渋谷区道玄坂1-12-1他
用途: 飲食店舗、事務所、物販店舗、銀行支店、駐車場等
敷地面積:約3,336㎡
規模: 鉄骨造(一部鉄骨鉄筋コンクリート造・一部鉄筋コンクリート造)19階地下5階建て、延べ面積は約59,000㎡
建築主: 道玄坂一丁目駅前地区市街地再開発準備組合
設計者: 清水建設
施工者: 未定
工期: 2015年11月~2019年3月

⑤ 渋谷駅桜丘口地区再開発事業
名称: (仮称)渋谷駅桜丘口地区(桜丘町1地区)開発計画
所在地: 東京都渋谷区桜丘町1他
用途: 事務所・店舗・住宅・生活支援施設・起業支援施設・教会・駐車場等
規模: A街区には2棟のビルが建ち、A1は36階地下5階建て、A2は15階地下4階てで、合計した延べ床面積は約174,800㎡。B街区は1棟で、32階地下2階建て、延べ面積は約65,900㎡。C街区も1棟で、4階地下1階建て、延べ面積は約700㎡。
工期: 9月にも東京都から組合が認可される見通し。その後、2017年に権利変換計画の認可、同年5月頃に解体に着手の予定。