2010年5月26日水曜日

日本のマスコミが報道自粛をする事例

 日本のマスコミの中には、

         口蹄疫・・・風評被害を恐れる。

         哨戒艦沈没・・・戦争を煽る事を恐れる。

         国家破綻・・・景気が悪化する事を恐れる。

 こうした恐れがあるとして、初期段階の報道を自粛する傾向が見られる。報道する事によって事態を悪化させる恐れがあると思っている節がある。

 しかし敢えて言いたいのだが、事実関係を最大限の努力を払って調査する事は、報道するしないに拘わらずにしなければならない。
 もし自粛する方が適当だと判断したなら、取材をした後の時点でそうすれば良いのである。
 一番悪いのは、取材調査の活動に入らないで、その手前で自粛してしまう事だ。
 これでは、自粛すべき物なのか、あるいは自粛すべきではない物なのかが、判断が出来ない事がほとんどだと思う。
 
 つまりは、判断放棄になってしまうのである。
 そうするとマスコミの本来持つ機能が失われると思うのだが・・・


 例に挙げた「口蹄疫」で言えば、十分な取材をしていれば、自粛すべきか否かの判断が違う結果になっていた可能性があるのだ。
 毎日の様にH総理の言動に振り回されてか、売り上げになると判断してなのか、あればっかりの報道だった。「5月末と言ったら5月末です」とか「腹案がある」とか毎日毎日、あの様な人を必要以上に相手にしてたら、他に置き去りにされた重要な取材対象は、深刻な事態がさらに悪化してしまう事に気付くべきだった。

 また公開された魚雷の残骸にしても、100人以上も乗った大きな哨戒艦を真っ二つにした割りには、魚雷の外側の覆っていた鉄製の部分は飛び散っているものの、前の部分や後ろのスクリューや軸はほとんど壊れていない。
 だからあれが哨戒艦を沈没させた魚雷かどうかは疑問が残る所だ。

 それから国の財政破綻にしても、ようやく正面から論じる様になって来たが、欧米では財政赤字問題の他に、投機資金が一辺に動く事によって、実体経済が大きく影響を受ける事や空売りの問題とか、突っ込んだ話になっている。
 日本もどこかの組織の御用経済評論家さんばかりでなく、世界レベルの経済学者みたいな人が出て来て欲しいものである。