東京と、その周辺の県を訪れて、ランダムに記事にしていったブログです。東日本大震災以降、建物の耐震化の面からも建設需要が高まっているので、最近はその取材が多くなっています。 その他に政治・経済・教育などのミニ論評も挟んであります。
2010年5月18日火曜日
赤坂プリンスが来年閉館し、解体へ
赤坂プリンスホテルが来年の3月で営業を終わり、高層の新館が取り壊されるというのには正直言って驚いた。
記者会見では、その理由として「外資系ホテルの進出による稼働率の落ち込みや建物施設の老朽化」が言われた様だが、1983年3月の開業で来年で丸28年になる。恐らく大規模改修には相当な費用が掛かるのだろう。その後さらに宿泊料金を下げる事になると、ちょっと難しくなって来る。だから「取り壊して、新しい計画を立てた方が」となったのだろうと想像される。
建物は40階建てで、高さが約139mといった高層建築である。もっと古い霞が関ビルとか京王プラザホテルとか他にもたくさん高層建築はあるだろう。
つまりその言葉をそのまま解釈すれば、日本の高層ビルは、30年も経たない内に老朽化し、大規模改修か取り壊しかをしなければならないという事になるのか。
その様な造り方を最初からしているという事なのだろうか。ニューヨークのエンパイアステートビル(地上102階、ビル本体の高さ381m)に行った事があるけど、建てられたのは80年も前だ。
安普請という言葉があるが、建築費を安くして造れば、それなりの物しか出来ないという事なのか。その辺の詳しい事情が分からない。
どの位の建築費が掛かり、どれ位の収益があったのか、そしてペイしたのか知りたいと思った。
ちょっと調べてみたら、客室が761室で1454人の収容とあった。一室3万円で計算して見ると、3×761×365×28×0.8=1866億5808万円になる。
これから土地の購入費、建築工事などの総事業費、人件費・光熱費・修繕費などの維持費、税金、解体費用など掛かった費用を引いた残りが最終利益となる。
解体をするにしても、良くアメリカで行われる爆破による解体は無理だし、上から壊して行くか、下から壊す方法もある様だが、・・・
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鉄筋コンクリートの構造物は、コンクリートに海砂を使ってあったりすると、アルカリ骨髄反応を起こして鉄筋が腐り易くなるというが、それ以外でもコンクリートのひび割れから雨水が浸入して鉄筋が腐食したり、その他配管の老化やコンクリートそのものの劣化などが考えられる。
少し前に、茨城県高萩市の県立高萩高校で、生徒が校舎2階のコンクリートの手摺に持たれていた所、突然手摺が崩落し、手摺もろとも落下して怪我をした事故があった。
この校舎は36年経っていて、昨年の10~12月に定期点検をしていた。それで表面的には問題はなく見えたが、この建築方法はプレキャスト工法といって、前もって造られたコンクリートの部品を現場で組み建てるもので、部品を接合するボルトが腐っていたのだ。
コンクリート自体は大丈夫だったが、鉄製のボルトが雨水や空気で酸化が進み、腐ってしまったのが原因であった。
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