2010年3月4日木曜日

国の借金と楽観論について

 税収に関して新聞記事を整理していた所、「法人税収半減、5~6兆円」という見出しの記事があった。やはり法人税の還付が数兆円に上り、前に書いた菅財務大臣が言った「5兆円」は今年度の法人税収の事だった。

 グラフで見たら、1989年は20兆円近くの法人税収があったようだ。その頃から予算は減る事がなく増え続けているのに、法人税収は約四分の一に減った。他の税収も減っているに違いない。
 という事は、国の借金は加速度的に膨らみ続けている事になる。もはや未曾有の実験と言うしかない。ならばいっその事、思い切って税収をゼロにしてしまって、公務員の給与も予算も全部借金にするというか、印刷機をもうフル回転して紙幣を刷り捲り、どこまで行けるかっていう位の実験をしちゃった方が、分かり易いのではないか、と思ってしまったりもする。

 たぶん悲観論をけしからんと言う人達は、楽観的に税収は今が底でこれからどんどん、そうでなくても徐々に上向くであろうという思いがあるのかも知れない。その根拠はというと、何もない。
 それ故の楽観論者なのである。

 賭けごとに今度は勝つ、次は勝つと希望を持って楽観的に考えるのが楽観論者であるならば、自分はとてもそんな風に考える事は出来ない。これまでの人生でそんな事は一度も起こりえなかったし、これからも起こらないと思っている。

 何かの偶然で、好都合な事が起こる事はあり得るとは思う。しかしそんな鎌倉時代の元寇の時に起こったような、旨い具合に台風が来て敵の船がほとんど沈んでしまう様な事は、滅多に起こる事ではないと思うべきである。