2009年8月24日月曜日

子規庵


 台東区根岸の「子規庵」は生憎の臨時休業だった。子規35歳、石川啄木26歳、樋口一葉24歳、国木田独歩37歳、長塚節36歳、梶井基次郎31歳、太宰治39歳。太宰は玉川上水で愛人と入水自殺したが、他の文学者は皆病死した。そして全員が結核だった。

 ちょっと昔は8人とか9人兄弟というのは、それ程珍しくなかった。子供も全員が無事に育つという訳でもなく、その中の何人かは病気で亡くなった。

  最近になって、結核患者が増えて来つつあるようなニュースも耳にするが、もはや以前のような死の病ではなく、乳幼児の死亡率にしても昔とは比べ物にならない程低いに違いない。

 平均寿命も世界一で、100歳以上のお年寄りが2万人を超える長寿国になって、一見喜ばしい事だが、そうとばかり言ってはいられない。医療費や介護費用は増えざるを得ないからだ。ま、予防医療の重要性は一層増すばかりだ。