9月2日の午後、埼玉県越谷市や松伏町から千葉県野田市にかけて北東方向へとほぼ直線状に十数キロを竜巻が駆け抜け、全壊と一部損壊を合わせて900棟の建物が破損し、67人がケガをした。
報道ではしらこばと公園近くでも被害があって、その辺りが竜巻の発生地点とあった。
今回被害の大きかった地点を中心に現地調査をしてみた。建物などの損壊状況では、竜巻は国道4号と国道4号バイパスが交差する下間久里交差点の近くから徐々に大きくなり、新方川に架かる大杉橋を挟んで最も大きな被害を出している。
この橋の手前にある住宅地から市立北陽中学校までの間にある住宅に大きな被害をもたらし、背後に広がる水田地帯を抜け、次の小さな集落を襲い、広い川幅の古利根川を越え、さらに住宅に被害を及ぼし、その先にはまた広い中川があるのだが、そこまでは行かず、古利根川と中川の中間辺りで消えている。
最後に確認できた一軒は住宅地の中にあったが屋根には損傷が見られず、窓が開いていたのかガラスが壊れて風が吹き込んだのだろうか、家の中を大分やられていたようだった。
しかしそれ以外は周囲のどこの住宅も庭先も外から被害を確認する事はできなかった。
だからこの辺りで竜巻はほぼ消滅したような感じだった。しかしそのずっと先の江戸川を越えた千葉県野田市でも被害が出ているという事なので、弱まった竜巻がまた勢力を取り戻したのかも知れない。
竜巻が通って行った幅は、被害状況の大きさから見て、一番被害の大きかった場所でも50~100メートルくらいでその範囲外では、稲や草も倒れていないし、住宅も外から被害を知ることが出来ない。
関東地方も最近大きな竜巻被害が出るようになった。群馬県館林市、茨城県つくば市、そして埼玉県越谷市などだ。
昨年のつくば市に続き、2年連続の大きな竜巻となった。
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ちょっとやそっとでは動かない歩行者を守る鉄製のポールが曲がっている。
折れ曲がった電信柱の根元の鉄筋がむき出しになっている。
体育館の屋根の鉄板が電信柱に引っ掛かって今にも倒れそうな電柱。
竜巻の通り道になった場所は稲が進行方向になぎ倒されている。
草も通った跡が分かるように押しつぶされたように寝てしまっている。たぶん50~100メートルの幅だ。
新方川のそばの家を大杉橋から撮った 。
竜巻の進行方向に電柱が傾いている。
倒壊した家屋
ガス管、水道管は地中だから被害は受けていないが、壊れた家では使えないし、電気は785世帯が停電していたが、4日朝までに復旧した。
コンテナ
コンテナも吹き飛ばされた。
畑の向こうに見える新興住宅地を竜巻が直撃した。
ぐしゃぐしゃになっていて良く分からない。武道の字が見えているが、右端に壁のように立っているのが剣道場の床で、裏の部分だと思われる。
屋敷林に囲まれた地元の古い農家と思われるが、大きな木々も折れたのが多く、屋根瓦も大方飛ばされている。