信濃町の駅を出て、駅前の歩道橋を上ったら、ホームレスの老婆がいた。随分と目立つ所にいるものだと思ったが、顔も服装も黒っぽく汚れた感じだったが、わりあいふくよかで元気そうに見えた。汚れた部分を除けばどこにでもいるような多少品の漂うような顔立ちだった。
この生活が長い感じではなく、持ち物も持たず、目立つ場所をよたよたと歩いていた。何らかの原因で家族が崩壊してしまったのだろうか。
そういう事態がいつ自分の身に降り掛かったとしても、不自然はないのだろうなと思った。その時、冬の寒空の下で果たして生き抜いて行けるかどうか、余り自信の持てない自分がそこにいた。
イチョウを見物する人の中には写真を撮る多くの人がいたが、意外と目に付いたのが介護者に付き添われた車椅子のお年寄りで、何人も見掛けた。
公園
日本庭園